K氏はそう言った。
カーステレオから流れた1曲目は
ザ・ピーナッツの「恋のバカンス」だった。
「ため息の出るよーーな、恋の歓びに・・」
CDの1枚目は70年代の歌謡曲だった。
奥村チヨの「恋の奴隷」ピンキーとキラーズ
「恋の季節」全部「恋の」で始まる。
弘田美枝子「人形の家」千賀かほる「真夜中のギター」
どれもよく覚えている。
所沢インターから、車は東北道へ向かった。
運転はだいたい2時間で交替と決めていた。
K氏のプリウスを運転するのは、
以前青森と函館を旅した時以来。
8年ぶりだろうか。
夜の10時半に東京を出発。
途中で仮眠を取り、宮城県のインターで
朝食として味噌ラーメンを食す。
仙台味噌を使ったラーメンは美味しかった。
美しい岩手山を眺め、
最初の訪問地、秋田県北部にある
安藤昌益の墓を訪ねる。
K氏の希望だ。
K氏は仲間と高知県にある
幸徳秋水の墓を訪ねたことがあり、
安藤昌益の墓も行きたいと思ったいう。
江戸末期に「万民は平等」を唱えた
秋田藩の医師。著書に「自然真営道」がある。
「何かいいですね、ここ」
安藤昌益のことなど何一つ知らないで来た。
長閑な田園の中に建つお寺の墓地。
(続く)
*写真「安藤昌益の墓」 K氏撮影
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