2012年9月23日日曜日

停電の夜に

イタリアのベルルスコーニ前首相。
原発推進を目論んだが、国民投票を実施。
原発推進を否決されたら、推進を断念した。

スイスでも推進か否か国民投票を行ったという。
北欧ではかなり前に国民の信を問うている。
ドイツのメルケル首相は、原子力の専門家に
頼らない委員会で(メルケル首相は物理学が専門らしい)
「原発推進は倫理的に問題がある」として
全原発の廃炉を決定し、解体作業に取り組んでいる。

問題は原発推進か原発停止かではなく、
いずれにせよ国民に信を問うている点にある。
そして国民の声を尊重している。

日本には国民投票自体が行われたことがない。
原発の是非を国民投票で計る署名活動が行われた。
しかし今日まで実施の予定は聞いていない。

多数派がいつも正しいなんてことは無い。
ヒトラーだって、(不正はあっただろうけど)
選挙で勝利して、首相になっているのだから。

国民投票を行うには事前に十分な準備や論議が必要だろう。
それでもエネルギー政策のような
国民全体の将来像を決める時に、
国民の直接的な審査を仰ぐことはあっていいのではないか。
色んな事柄は不透明なこの国では必要なことではないか。

「オスプレイを東京に配備して欲しい。
そうすれば沖縄の人の気持ちが分かるから」
と沖縄の婦人がインタビューに答えていた。
「東京に原発を」は広瀬隆氏の本だが、
原発推進の国フィンランドでは、本社ビルが
原子力発電所の隣に立っている。

2011年3月11日以降に分かったことは、
電気エネルギーが独占支配されていたことと、
絶対に安全な原発は無かったことだと、ぼくは考えている。

本当の理由がよく分からない計画停電の夜、
闇の中で「ずっと騙されていたんだな」と思った。

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