2012年7月8日日曜日

リンダ・リンダ

女優、星野真里のショートパンツと網タイツ姿にやられた。
初めて見た佃井智美のジャージパンツ姿も良かった。

鴻上尚史作・演出の芝居「リンダ・リンダ」の舞台。
紀伊國屋サザンシアターでの8年ぶりの再演は、
前回より遙かに素晴らしかった。
高校時代の友人、大高洋夫は元過激派リーダーを好演していた。

リンダ・リンダはブルーハーツの音楽をベースに、
あるロックバンドが福島で隔離されている汚染牛を救うべく、
農場の柵を爆破しようと試みる設定だった。
8年前は、諫早湾の堤防を爆破しようとする
設定だったと記憶している。

前の舞台では劇中歌のブルーハーツが
芝居から浮いているように感じた。
今回はドラマに集中出来た。そして歌も効果的に感じられた。
歌を無理にブルーハーツっぽくしないで、
それぞれの役者の歌になっていた。
役者の芝居の肉付けが明確で、実在感があった。
舞台美術や照明、音響も格段に良かった。

けれど劇場の最後部は空席が目立った。
鴻上と大高の芝居を見続けて30数年で初めてのことだった。

毎回の芝居で配られる、鴻上の「ごあいさつ」。
「・・・僕自身、今現在、プロの作家と演出家として
生活しています。(略)けれど、お客さんが一人も来なくなっても、
僕はどんな形であれ、作品を創り続けたいと思っています」

8年前の「リンダ・リンダ」があまり好きで無かった僕は、
今回の上演を見に行くかどうか、ちょっとだけ迷った。
だけど、来て良かった。満足して活力を貰った。
それは決して、女優陣の綺麗で魅力的な足だけからではない。
けれど、舞台は肉体の表現であり、肉体は美しく見えるのだ。

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