女優、星野真里のショートパンツと網タイツ姿にやられた。
初めて見た佃井智美のジャージパンツ姿も良かった。
鴻上尚史作・演出の芝居「リンダ・リンダ」の舞台。
紀伊國屋サザンシアターでの8年ぶりの再演は、
前回より遙かに素晴らしかった。
高校時代の友人、大高洋夫は元過激派リーダーを好演していた。
リンダ・リンダはブルーハーツの音楽をベースに、
あるロックバンドが福島で隔離されている汚染牛を救うべく、
農場の柵を爆破しようと試みる設定だった。
8年前は、諫早湾の堤防を爆破しようとする
設定だったと記憶している。
前の舞台では劇中歌のブルーハーツが
芝居から浮いているように感じた。
今回はドラマに集中出来た。そして歌も効果的に感じられた。
歌を無理にブルーハーツっぽくしないで、
それぞれの役者の歌になっていた。
役者の芝居の肉付けが明確で、実在感があった。
舞台美術や照明、音響も格段に良かった。
けれど劇場の最後部は空席が目立った。
鴻上と大高の芝居を見続けて30数年で初めてのことだった。
毎回の芝居で配られる、鴻上の「ごあいさつ」。
「・・・僕自身、今現在、プロの作家と演出家として
生活しています。(略)けれど、お客さんが一人も来なくなっても、
僕はどんな形であれ、作品を創り続けたいと思っています」
8年前の「リンダ・リンダ」があまり好きで無かった僕は、
今回の上演を見に行くかどうか、ちょっとだけ迷った。
だけど、来て良かった。満足して活力を貰った。
それは決して、女優陣の綺麗で魅力的な足だけからではない。
けれど、舞台は肉体の表現であり、肉体は美しく見えるのだ。
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