2013年5月7日火曜日

十字路の悪魔(クロスロード)

クロスロード。
言わずと知れた、
ロックの元祖、ロバート・ジョンソンが
悪魔に魂を売り渡した場所だ。

しかしこれは伝説である。
悪魔は何処に居るのか?
たぶん、私たち一人一人の心の中に。
悪魔は決して、私たちの外には居ないのだ。

問題は十字路でも、悪魔でもない。
ロックンロールが、人の魂を揺さぶることだ。
ロックはROCK。即ち人を揺さぶる音楽のことだ。

ぼくは何時、自分の中の悪魔に、
自分の魂を売り払ってしまったのだろうかと?
日本酒やビール、赤いワインを飲みながら、
ロックンロールを聴きながら、
悪魔と取引したのだろうか。
酔った後の記憶は、ほぼ九割方ない。
だから、悪魔との取引の記憶はない。

ぼくは絵描きだから、
ライブはしても、音楽の取引はしないし、あり得ない。
美術に関しても、取引の予定は無い。

けれども、時々こう考える。
ぼくと悪魔の取引は終了しているのだと。
ぼくの作品が、世界に認められた時、
そのような悪魔がぼくの前に姿を見せる。

ぼくは悪魔に告げるだろう。
この十字路では、おまえの技は通用しない。
お前の力は、ロバート・ジョンソンへ
ロックの魂を伝えた時に
既に失われてしまったのだと。

それでも悪魔はこんな風に言うのだ。
「お前がお前の欲望と折り合いがつかなければ、
オレはお前の魂を手に入れる。
それは、いつでも供給されるのだ」

悪魔はいつまでも、
十字路に立っている。

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