2013年4月4日木曜日

日本とは何か 2

ずっと考えていたことがある。
日本文化の特色とは何か?である。

いかにヘボ絵描きとは言え、
いやしくも世界を相手に、自己表現として、
絵画を始め美術制作を続けてきた。
それなのに、自分のルーツとなる物を知らない、
これでは如何にも具合が悪い。
30代になってからは、
特に日本や東洋の美術をこまめに見てきたつもりだ。

しかし日本文化の核として、
いつも頭にあったのは
書き言葉としての「平仮名」「片仮名」
「漢字」「ローマ字」の4つを使うことである。

網野善彦氏の本で漢字は「真名」であり、
日本で創られた文字は「仮名」だと気付いた。
うーーーん。
ギリシャ半島を征服した後も、
古代ギリシャ語をラテン語と並んで、
公用語とした古代ローマ人みたいだ。
しかもあちらは二大公用語だが、
日本は真名(漢字)に対して、
仮名(仮の文字)と一歩引いている。

現代日本文化に欠くことの出来ない
「マンガ」と「アニメ」。
何故、日本で独自の発展を遂げたのか。

これは表意文字(つまり絵)である漢字と
表音文字(吹き出しは文字ですね)である
平仮名、片仮名を自在に組み合わせる、
日本の書き言葉の伝統から来ているらしい。

日本は江戸時代、封建制だった。
絶対王政による中央集権国家だった
フランスでは話し言葉も統一された。
日本では戦後のつい2,30年前まで、
隣の県の人との会話さえ不自由した。

それに対して書き言葉は、
江戸時代以前から、日本のほとんどの地域で通用した。

江戸時代の根付(財布・印籠などの帯留め)など、
小さく、可愛らしいものを愛でた。
同時に茶の湯に見られるような、
壊れかけた物、不完全な物、いびつな物を、
「詫びたもの」「寂びたもの」として愛でた。

日本文化は絶えず外国に憧れ、
外国を手本として追いつこうと努力してきた。
その結果、隣国である中国や朝鮮半島にも
見られないような、
独自の文化を産み出したのだと思う。

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