2011年8月2日火曜日

羽黒山の五重塔

羽黒山の山門は佇まいが素晴らしい。
山門から杉林に囲まれた下りの階段が素晴らしい。
聞けば、ミシェランの観光ガイドで、
3ッ星を取っているのは、
羽黒山の杉並木の階段と松島の海岸だけだと言う。

まことに不思議な空間だった。
階段を下り切ると、
さほど広くない空間に幾つもの小さな祠。
様々な神々が祀られている。

川に架かった朱色の太鼓橋を渡る。
右手に岸壁があり、細い滝が流れ落ちている。
滝の前には二つの祠。
一つは滝そのものを(恐らく龍神を)祀っている。
祠に近づき、奥を覗くと、
ご本尊の滝そのものが祠越しに見える仕掛け。
ベリー、ジャパニーズ。凄くいい。

少し坂道を登ると、左手に千年杉のご神木。
今少し進むと、左手に石畳の参道があり
念願の五重塔が浮かんで見えた。
カナカナ蝉の鳴き声が、まことに見事なバックミュージック。

石畳の両脇にはやはり20mはあろうかという杉並木。
中心には堂々たる白木造りの五重塔。
全体が夏の木漏れ日にキラキラと輝いていた。
想像を超える威風堂々とした存在感。

本堂も金堂も持たない異質な様式。
白木で造られた(普通は漆などで彩色する)
唯一の五重塔だという。国宝に指定されている。

資料には明治期の「廃仏毀釈」の嵐から
この建物を守るため、仏塔でななく
神社の一部にしたのだという。
よくぞ守ってくれた。ありがとう、当時の人たち。

加えて庄内の山々は
古くからの修験道の聖地であったことも見逃せない。
「本地垂迹説」見事な神仏混合である。

五重塔を正面に右手にも道が延びている。
突き当たりから左手を見ると長い石の階段があった。
母は断念したが、僕は昇ってみたい。
母はゆっくり散歩して戻ると言う。あまり待たせられない。

階段を踏みしめる。
上から「ホーホケキョ」の鳴き声。カナカナ蝉の声に混じり合う。
やはり石階段の両脇を囲む杉並木が美しい。
しかし昇りは半ば急峻で息が上がる。

長い石段を10分は登っただろうか。
左手にお茶屋が現れた。休憩しよう。
羽黒山のミネラルウォーターを買う。とても美味しい。
お茶屋の前は崖になっており、
そこから庄内平野、そして日本海が一望できた。
(続けるのかな)

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