山形の旅の主な目的は3つ。
羽黒山の五重塔。高橋兼吉の洋館建築。
そして旧本間邸を始めとする豪商の館。
一日目に羽黒山五重塔と三神合祭神社を見た。
二日目は洋館建築を見て旧本間邸などを見るつもりだった。
洋館は取り壊しを免れて、致道博物館に移築されていた。
思ったよりも保存状態が良くなくて、
建物内部が往時のままではないのが残念だった。
それでも高橋の「旧鶴岡警察署」と「旧西田川郡役所」や
築100年以上の合掌造りの農家を堪能した。
昼食後に、庭好きの母が喜ぶだろうと思いつきで行った玉川寺。
(「ぎょくせんじ」と読む)閑かな山里にあり、予想を超える素晴らしい庭。
木々も池も石も全てが良かった。参拝者は母と僕の二人だけだった。
それでもお寺を囲む回り廊下には朱色の毛氈が敷かれていた。
鮮やかな庭の緑と毛氈の朱色。
それらの対比を楽しみながら、お菓子付きの抹茶を堪能した。
抹茶の温度も程よくて、お菓子の甘みと茶の苦みが心地よかった。
山形の奥深さが味わえた思いがした。
酒田市の旧本間邸に向かう。
「この道はさっき通った道らて」母が言う。
「そうらな・・・」
しかしカーナビの通りに車は動いている。
狐に化かされたのだろうか。
ナビは同じ道をぐるぐると回れと指示している。
三回同じ処を回って、ナビの指示を無視した。
漸く、酒田へ向かう。30分はロスした。
その後も狐との闘いは続いた。
僕のカーナビ入力ミスが輪をかけた。
鐙屋を旧本間邸と間違えて入った。
やっと旧本間邸に着いたのは閉館の30分前だった。
(あと一回つづく)
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