2011年8月7日日曜日

狐とカーナビゲーター

山形の旅の主な目的は3つ。
羽黒山の五重塔。高橋兼吉の洋館建築。
そして旧本間邸を始めとする豪商の館。

一日目に羽黒山五重塔と三神合祭神社を見た。
二日目は洋館建築を見て旧本間邸などを見るつもりだった。

洋館は取り壊しを免れて、致道博物館に移築されていた。
思ったよりも保存状態が良くなくて、
建物内部が往時のままではないのが残念だった。
それでも高橋の「旧鶴岡警察署」と「旧西田川郡役所」や
築100年以上の合掌造りの農家を堪能した。

昼食後に、庭好きの母が喜ぶだろうと思いつきで行った玉川寺。
(「ぎょくせんじ」と読む)閑かな山里にあり、予想を超える素晴らしい庭。
木々も池も石も全てが良かった。参拝者は母と僕の二人だけだった。
それでもお寺を囲む回り廊下には朱色の毛氈が敷かれていた。

鮮やかな庭の緑と毛氈の朱色。
それらの対比を楽しみながら、お菓子付きの抹茶を堪能した。
抹茶の温度も程よくて、お菓子の甘みと茶の苦みが心地よかった。
山形の奥深さが味わえた思いがした。

酒田市の旧本間邸に向かう。
「この道はさっき通った道らて」母が言う。
「そうらな・・・」
しかしカーナビの通りに車は動いている。
狐に化かされたのだろうか。
ナビは同じ道をぐるぐると回れと指示している。
三回同じ処を回って、ナビの指示を無視した。
漸く、酒田へ向かう。30分はロスした。

その後も狐との闘いは続いた。
僕のカーナビ入力ミスが輪をかけた。
鐙屋を旧本間邸と間違えて入った。
やっと旧本間邸に着いたのは閉館の30分前だった。
(あと一回つづく)

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