2011年8月3日水曜日

テロと文化多元主義

今日のニュース。
ノルウェーで銃乱射事件を起こした容疑者が
弁護士に日本人を要望したという。
理由は日本が文化多元主義では無いからだと聞いた。

ノルウェー人なのに、日本人の弁護人を頼むこと自体、
彼自身が文化多元主義者であることを示している。
第一に日本人はキリスト者は少ない。
しかも、多くのの日本人は文化多元主義者である。
キリスト者で無い可能性が高い他国の人を信頼するとは、
これほどの文化多元主義者は居ないと思う。

初詣へ出掛け、豆まきをする。
バレンタインデーにそわそわとして、
世界に唯一のホワイトデーを持つ。
若い人はハロウィーンも楽しむ。
彼岸や、お盆にお墓参りをして、各地方のお祭を持つ。
そしてクリスマスに、とどめが除夜の鐘。
花見や紅葉狩りも日本的なアニミズムと言えないか。

信仰はあるが宗教の無い国。
日本の何処が単一文化なのだろうか。

僕は日本には確かに独自の文化が存在すると思う。
それを素晴らしいと思うし誇りにも思っている。
しかしそれは同時にどの国と比べても
相当な多様性を有していると考えている。

隣の超大国、中国から影響。朝鮮半島からの影響。
南方文化、渤海、南蛮と呼んだ西洋。
それらを取捨選択しながら、
自らを創り上げた文化、文明。
それが日本という国ではないだろうか。

日本人の顔つきを良く見ればその民族の多様性も
容易に理解できる。
中国北方、中国南方、朝鮮半島、シベリア系、
モンゴル系、ポリネシア系、など回りを見渡しても、
テレビや雑誌で顔を見てもその違いが分かる。
頭蓋骨を分析すると、かなり正確にその人の
民族的ルーツを知ることが出来ると聞いた。

僕の瞳はカラコンと間違われるほど緑色に見える(らしい)。
でも僕の知る限り、西洋人に近親者は居ない。
遠い昔のご先祖様の一人が、ロシア人だったのではと推測している。
なに、みんな元を辿れば日本列島の外から来たわけだ。

単一主義というやっかいな妄想。
これも近代の持つ闇と無関係なのだろうか。
僕には良く解らない。

分かっているのは単一の考えしか認めない人の、
浅薄さと狭小さと傲慢さである。

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