2011年1月11日火曜日

美の壺

 美の壺がいい。
 
 金曜日の夜10時からNHK教育でやっている。
 だいぶ前に「屋敷林」をやっていた。

 上越新幹線で群馬北部と
 新潟の湯沢から川口辺りで見かける。
 住宅密集地でない、風に家が吹きさらされるような土地だ。
 強い風から家屋や庭などを守るのが目的の林である。
  
 前から独特な風情があるなと気になっていた。
 それを「美の壺」は取り上げた。
 偉い。

 その後だったと思うが、
 「昭和のモダン商店建築」も良かった。
 西日暮里など東京の下町や、青梅駅商店街にも残っている。
 家のファッサード、つまり正面の壁面全体を
 店の看板に見立てて個性的な意匠を凝らした建築である。
 
 宮崎駿氏が「千と千尋の神隠し」で取材したという
 小金井公園内「東京たてもの博物館」にも
 幾つかのモダンでレトロな商店が移築されて楽しめる。

 それらの建築はほとんどが素人のデザインによっていたり、
 町の左官屋さん大工さんの工夫に依るものだという。

 他にも「朝顔」や「根付け」など渋いレパートリー。
 「良寛の書」や「魯山人」など所謂正統派美術内容もある。
 それらも面白かった。亡くなった谷啓氏が出ていた頃だ。

 「茶の湯」では日本人の美意識が中国・朝鮮半島から学び、
 そこから独自の発展を遂げたことが
 分かり易く解説されていた。

 テレビ東京の「なんでも鑑定団」も好きだし面白い。
 けれどお金の価値ではなく、
 何を愛でて、面白いと思うのか、 
 そんな美意識を世に問う「美の壺」はやっぱり偉い。

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