美の壺がいい。
金曜日の夜10時からNHK教育でやっている。
だいぶ前に「屋敷林」をやっていた。
上越新幹線で群馬北部と
新潟の湯沢から川口辺りで見かける。
住宅密集地でない、風に家が吹きさらされるような土地だ。
強い風から家屋や庭などを守るのが目的の林である。
前から独特な風情があるなと気になっていた。
それを「美の壺」は取り上げた。
偉い。
その後だったと思うが、
「昭和のモダン商店建築」も良かった。
西日暮里など東京の下町や、青梅駅商店街にも残っている。
家のファッサード、つまり正面の壁面全体を
店の看板に見立てて個性的な意匠を凝らした建築である。
宮崎駿氏が「千と千尋の神隠し」で取材したという
小金井公園内「東京たてもの博物館」にも
幾つかのモダンでレトロな商店が移築されて楽しめる。
それらの建築はほとんどが素人のデザインによっていたり、
町の左官屋さん大工さんの工夫に依るものだという。
他にも「朝顔」や「根付け」など渋いレパートリー。
「良寛の書」や「魯山人」など所謂正統派美術内容もある。
それらも面白かった。亡くなった谷啓氏が出ていた頃だ。
「茶の湯」では日本人の美意識が中国・朝鮮半島から学び、
そこから独自の発展を遂げたことが
分かり易く解説されていた。
テレビ東京の「なんでも鑑定団」も好きだし面白い。
けれどお金の価値ではなく、
何を愛でて、面白いと思うのか、
そんな美意識を世に問う「美の壺」はやっぱり偉い。
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