夢の途中で眠りに落ちた。
夢の中で百薬の長で飲んでいた。
勿論、右手にはグラスに日本酒。
目の前にはカウンターがあり、
皿にはモツ焼きがある。
左手にはモツを焼くマスターが居て、
向かい側にはよく知った常連が居た。
僕は睡魔に襲われ、酒を手にしたまま寝てしまった。
目が覚めると、また同じ席に居た。
幸い、グラスは落としていない。
酒を口にして、辺りを見回す。
いつもと同じようだが、何かが違う。
線路に面した窓の奥に
民家をデザインした灯りがある。
その外は線路脇で藪になっている。
しかしその店には奥座敷があったのだ。
「ここは百薬ではない」
「これは夢の世界だ」
そう思った瞬間に目が覚めた。
ぼくが奇妙な夢を見るのは、
絵を熱心に描いていない時が多いように思う。
文章、とりわけ詩のようなものは特にそうだ。
巨匠ピカソはオルガとの離婚問題で揉めていた時、
絵筆を執らず、詩を書き続けた。
「尻尾を捕まえられた欲望」とタイトルがある。
「詩人と絵描きと三匹の猫と」
パウル・クレーの絵のタイトルだったか・・。
たぶん、そうだと思う。
0 件のコメント:
コメントを投稿