2011年6月16日木曜日

夢の構造

●以前のブログに乾氏から夢についての助言を
受けたと書いた。
以下は、乾氏からの更なる補足である。
乾氏の了解のもと、ここに掲載します。●

夢に関しては、今までの経験や、本で読んだ話から、
自分なりの答を出しています。(19~20年前でしょうか)

ぼくの答えとしては、
アタマというのは、「高性能なバカ」なので、
一度、ある「連想」のクセが出来てしまうと、
しつこくそれを繰り返すことしか出来ない、
自分ではそれを修正出来ない、ということです。

その「連想」がどうして出来てしまったのかは、
それなりに何かの事情がある場合もありますし、
単に思いつきのような、デタラメの組み合わせの場合もあります。
アタマの方としては、何かで「近づいた」物同士が結びつくだけです。
で、一度結びつくと、それが固定して、連想の「クセ」になるわけです。

まあ、本当に単純な原理なわけです。
ただ、ものすごい速度なのと、絶対的に徹底しているので、
なかなかやっかいです。
自分では決して改めないですから。

   *

で、そのことを分かっているらしい人たちのエピソードを2つほど。

どこかの原住民の村では、夢についてはそれなりの技法が伝わっていて、
家族でも知り合いでも、自分の夢についてはオープンに話すそうで。

たとえば子供が、落ちてゆく夢を繰り返し見て目を覚まし、悩んでいると、
親は「今度その夢を見たら、どこへ落ちるか落ち着いて見ていてごらん、
やわらかい草の上かもしれないし、もっといい所かも知れないじゃないか」
などというアドバイスをします。

   *

いつの時代の、どこの男かは忘れましたが、
ちょっと昔のヨーロッパの貴族で、夢に関心を持って、
夢を記録したりしている男がいました。

そいつは、別に心理学の知識があった訳でもなく(時代が古いので)
ただ、自分の興味で夢を研究していたわけですが、
ある時、蛇の夢を繰り返し見るので悩んでいました。
自分の首のまわりに大蛇が巻きついている夢です。
そこで彼は、昼間の間、起きている時は
いつも自分の首に狩りのためのベルト(銃弾装着の)を掛けて
数日それを続けたそうです。
彼は、狩りが大好きだったようです。

すると、ある日また蛇の夢をみましたが、
首に巻きついていた蛇は、すぐにベルトに変わり、
その後、夢は楽しい狩りの場面になっていったということです。

   *

要するに、夢の中のバカ連想を、
昼間の意識の側から操作して変更してやったわけです。
そして、夢というのは、それだけのことです。

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