2010年6月22日火曜日

気らくに行こうぜ

 「気らくに行こうぜ、俺たちは
 あせってみたって同じこと
 仕事もなければ、金もない
 何とかなるぜ、世の中は
 気らくに行こう、気らくに行こう」。
 歌の後でナレーション。
 「車はガソリンで走るのです」。
 モービル石油。

 70年代のテレビCMの傑作だった。
 複数の男たちが、森の中の小道で
 フォルクスワーゲン「ビートル」を押している。
 男たちの内に一人が故鈴木ヒロミツ。
 サロペットのジーンズにTシャツ。
 長髪のヒッピー風の姿だった。

 「適当」とか「いい加減」って、好きな言葉だ。
 釈迦の言う「中庸」に近い感じがする。

 「根性」とか「忍耐」が好きじゃない。
 「努力」もかつては好きで無かった。
 ただ自分の過去を振り返って見たら、
 好きなことには人一倍努力してたことに気がついた。

 英語では‘Take it easy’を良く使う。
 イーグルスの曲のタイトルにもなっている。
 日本語で言えば「気らくに行こうぜ」だろう。

 「気らくに行く」ことが実は難しい。
 だから英語のこのフレーズがあるのだろう。
 
 「忙しい」を口にするのは易しい。
 しかし何故「忙しい」のか?
 「忙しい」を続けたいのか、止めたいのか?
 
 仕事であくせくし過ぎるのはカッコいいのか?
 「飄々と生きる」は死語なのか?

 僕とは忙しいと言うことで、
 「仕事をしている」とアピールしているみたいだ。
 たぶんマインドの指令で、
 「仕事をしている自分」を周りに認めて欲しいのだろう。
 馬鹿みたいだぞ、オレ。

 僕は家の壁と職場の壁にある言葉を書いた。
 「のん気に生きるぞ」と。
 「のん気」は「気らく」よりさらに難しい。
 やはり「気らくに行こうぜ」にしようと思う。
 
 「世は定めなきこそいみじけれ」兼行法師 
 「世の中は気らくに行こうぜ、意味はないけど」ひろし

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