2010年4月24日土曜日

絵画の天使

 久しぶりにのんびりした朝だ。
 
 火曜日に代休を取って休んだけれど、
 ライブの疲れと、溜まった家事、
 部屋掃除、風呂掃除、トイレ洗面掃除、片づけや
 図書館へ本の返却へ行ったら疲れてしまった。

 今日はこれから仕事だけど、ぐっすり寝たし天気もいい。
 朝ご飯に、ウインナとキャベツの炒め物、
 胡瓜と人参の漬物、買ってきたアスパラ入り竹輪天ぷら、
 玉葱人参豆腐の味噌汁を食べた。美味しかった。
 浅漬けには隠し味に昆布茶を入れる。

 風呂にゆっくり浸かって、身支度をする。
 毎朝こんなだといいな。

 ライブも無事終えたし、
 もう少しで仕事にも一区切りがつきそうだ。
 このところ、仕事以外でまともに絵を描いていない。
 ライブ中に聞こえた、もう一人の自分の声は
 絵描きとしての自分を叱咤する声だったのかも知れない。

 自らを画狂老人と名乗った、江戸時代の絵師葛飾北斎。
 彼の人生は正に画狂人にふさわしい。
 70代で、もう少し長生きできたら凄い絵師になれる
 そう書いている。
 
 事実、彼の代表作「富岳三十六景」は70代のシリーズだ。
 肉筆画の名作も多くは70代以降らしい。化け物だ。
 以前にこのブログで、晩年に良い仕事をした画家は
 それ程多くないと描いた。晩年にダメになる方がずっと多い。
 
 北斎は例外で、やはり晩年に彼が現した「北斎萬画」は
 多くの西欧の画家に影響を与えた。
 ゴッホの力強い輪郭線は北斎や広重から学んだものだ。
 僕が20代にもっとも感化された画家マチスは、
 著書「画家のノート」の中で北斎萬画の素晴らしさを称えている。

 北斎漫画は今日のマンガとは異なる。
 人物を中心に、ページ毎に同じ人物の様々なポーズが描かれている。
 例えば褌姿の曲芸師が、様々な角度とポーズで描写されている。
 正に萬の対象を現した画帳なのだ。

 昨日も仕事帰りに寄った百薬で、知り合いの白石さんに言われた。
 「よしいさん、今年は個展やらないの?」と。
 「今年は無理だけだと、来年には何とか・・・」。
 頭の中では来年も怪しいなと、思っている。
 
 北斎は生前から名声を博したが、
 お金に執着せず、画業にその人生を捧げた。
 かっこいいな。

 オレはピカソみたいに大金持ちになりたいな。
 晩年ダメになってもいいから。
 絵の神さま、ダメですかね?

 「若さとはこんな淋しい春なのか」
 住宅顕信(すみたくけんしん・俳人)

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