「キムちゃんは小中で廃品回収やってた?」。
「オレは大学でもやってたよ」。
「それはアルバイトでしょう」。
キムちゃんこと木村さんは百薬の常連。
青森出身の木村さんと新潟出身の僕は
年が近いこともあり、仲良くさせてもらってる。
「やったよね。町内会毎にリヤカー牽いてさ。
中学になると、悪い先輩が瓶だけ金になるから
瓶を酒屋に売ったり、エロ本持って帰ったりさ」。
「オレの中学なんてさ、
夏休みの宿題が乾燥どくだみ1kgだよ」。
「どうするの?それ」。
「どくだみの葉は漢方薬になるから売るんだよ。
それが生徒会予算の収入源になったんだ」。
「よしいさん、若いのにやってることは古いねーー」。
いつも若いとうそぶく僕を知って木村さんはワザと言う。
「オレ、スズメバチに刺されたことあるよ」と木村さん。
「親に言ったら自力で治せと言われたよ。
そしたら暫くしてまたスズメバチに刺されたんだ」。
「えーーーっ。2回目はマズイよ。下手したら死ぬんだよ」。
「うん。さすがに高熱が出て医者に行ったよ」。
「オレは小4の時、クマンバチが頭を刺してさ」。
「頭はやばいよ」。
「オレも熱出して、全身にじんま疹が出たんだよ・・・。
あれでオレの神童時代は終わったんだ」と最後だけホラを吹いた。
「オレ中三の時に学校の応援団長になってさ」。
「よしいさん。オレは高校の時応援団長やってたよ」。
「えっ、あの名門○○○高校の応援団!キムちゃん凄いなー」。
話は尽きず二人は百薬を出て「スナック京子」に向かった。
*続かない
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