2010年9月19日日曜日

よくばりな犬

 洗濯物を干そうとした。
 Tシャツを二枚を手にしていたが
 後一枚なので無理して三枚を両手に持った。

 紫色のTシャツを洗濯紐に掛けたと思った。
 次のシャツを掛けようと思った瞬間
 シャツはコンクリートのベランダに落ちた。
 運悪く昨夜の局地的な豪雨による水溜まりがあった。
 シャツは濡れて汚れてしまった。

 イソップ童話の「よくばりな犬」を思い出した。
 水面に映る自分の口にくわえた肉を 
 違う犬の肉と勘違いして取ろうとして
 自分の肉を川に流してしまうあの話である。

 2枚のシャツなら落とさなかっただろう。
 残りが3枚だったので、つい欲張った。
 「よくばりな犬」と同じだ。

 自分の愚かさに気付いても、
 そのことで自分を責めたりしない。
 責めることと反省することは自己完結している。
 そういう場合が多い。
 反省すればする程、同じことを繰り返す訳だ。

 反省をせずにただ見つめること。
 それを心掛けている。
 
 油断していると直ぐに「オレはダメな奴だ」とか
 「もうイヤだ」とか「年を取ったな」とか思ってしまう。
 マインドは強力だから、引きずられるのは簡単だ。

 マインドとは付き合わないと生活できないけれど、
 マインドの奴隷にならないこと。
 マインドもまたヘメレケソなのだから。
 
 僕は欲望を肯定する。
 けれど欲望の奴隷にはなりたくないのだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿