2010年9月26日日曜日

雨に負けて

 雨に負けて飲み屋に入った。

 風が吹いたので飲み屋に入った。
 陽射しに負けて飲み屋に入った。
 台風が来たので飲み屋に入った。

 一日に五杯のお酒をグビグビと飲み、
 少しのモツ焼きと厚揚げと
 ガツ醤油を食べる。

 向かいで誰かが居ない人の悪口を言えば、
 面白そうなので相槌を打ち、
 横に出来上がった親父が居れば、
 「もう帰んなよ」と諭す。

 帰り道に酔ったままで電話をしては
 言ったことを忘れてしまい、
 電車に乗り過ごしては
 起こしてくれなかった他人を恨む。

 今日も一日ウソをついた。
 ウソばかりついて
 何がウソなのか解らなくなった。

 人の話は参考程度に聞き流し、
 書を読んでは前のページが想い出せない。
 昨日何を食べたのかも想い出せない。
 
 熱い夏にはビールをあおり、
 寒い冬には燗酒をゴクリ。

 みんなに変人・変態と呼ばれ
 いつもニタニタ笑っている。
 
 そんなバカな自分が好きだ。

 *注 この詩(文)はフィクションであり、
  特定の個人・団体とは関係在りません。

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