深夜放送の人気番組がゴールデンに移る。
良くあることだが、大抵がつまらなくなる。
何故だろう。
色々と理由はあるだろうが、
ゴールデンに移って張り切ってしまうと、
深夜放送の自由さアドリブ感が無くなるから、
そんな気がしている。
その点「もやもやさまーず」は良い。
深夜でも何度か見ていたが、
日曜日の夜7時に移って良く見ている。
持ち味の緩さが失われない。
テレビ東京なのも良かったかもしれない。
共演の大江アナがいい。
さまーずの三村、大竹との距離感、リズムがいい。
良くある散策・街紹介の番組なのだが、
どうでもいいような場所ばかり訪ねている。
一週間のゴールデンの番組で、
これ程力の抜けた番組は、
同じテレ東の「天空散歩」くらいではないか。
サッカーのワールドカップが終わった。
サッカーの試合自体は、それなりに楽しめた。
辟易したのは、盛り上げようとするマスコミだ。
報道の内容や、調子が異様だった。
質の悪い、騒ぎたがりのファンと似ていた。
朝の報道番組のコメントの「がんばれ日本」の
連呼は何なのだろう。
ただ便乗しようとする卑しさが感じられる。
知り合いのサッカーファンが言っていた。
彼は最近「坂の上の雲」を読んだと言い、
こう続けた。
「日露戦争の勝利と変わらないんですよ」。
司馬遼太郎が書いていることだが、
ほとんど引き分けに等しい勝利に
大勝利とマスコミが煽り、国民が熱狂した。
サッカー報道がそれに似ていると言う。
同感だ。
報道に必要なのは、熱狂では無く冷静さだ。
共感はあってもよいが、検証が必要だ。
法案や政策でも、賛成、反対の両論の対比が重要だ。
気味の悪い熱狂よりは、
一見取るに足らないものに光を当てる方が
遙かに価値がある。
それこそ茶の湯の「見立て」であろう。
落ち着いて、のんびりのんきな
「もやもやさまーず」が好きだ。
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