2010年7月13日火曜日

もやもやさまーず

 深夜放送の人気番組がゴールデンに移る。
 良くあることだが、大抵がつまらなくなる。
 
 何故だろう。
 色々と理由はあるだろうが、
 ゴールデンに移って張り切ってしまうと、
 深夜放送の自由さアドリブ感が無くなるから、
 そんな気がしている。

 その点「もやもやさまーず」は良い。
 深夜でも何度か見ていたが、
 日曜日の夜7時に移って良く見ている。
 持ち味の緩さが失われない。
 テレビ東京なのも良かったかもしれない。

 共演の大江アナがいい。
 さまーずの三村、大竹との距離感、リズムがいい。
 良くある散策・街紹介の番組なのだが、
 どうでもいいような場所ばかり訪ねている。
 
 一週間のゴールデンの番組で、
 これ程力の抜けた番組は、
 同じテレ東の「天空散歩」くらいではないか。

 サッカーのワールドカップが終わった。
 サッカーの試合自体は、それなりに楽しめた。
 辟易したのは、盛り上げようとするマスコミだ。
 
 報道の内容や、調子が異様だった。
 質の悪い、騒ぎたがりのファンと似ていた。
 朝の報道番組のコメントの「がんばれ日本」の
 連呼は何なのだろう。
 ただ便乗しようとする卑しさが感じられる。

 知り合いのサッカーファンが言っていた。
 彼は最近「坂の上の雲」を読んだと言い、
 こう続けた。

 「日露戦争の勝利と変わらないんですよ」。
 司馬遼太郎が書いていることだが、
 ほとんど引き分けに等しい勝利に
 大勝利とマスコミが煽り、国民が熱狂した。
 サッカー報道がそれに似ていると言う。
 同感だ。

 報道に必要なのは、熱狂では無く冷静さだ。
 共感はあってもよいが、検証が必要だ。
 法案や政策でも、賛成、反対の両論の対比が重要だ。
 
 気味の悪い熱狂よりは、
 一見取るに足らないものに光を当てる方が
 遙かに価値がある。
 それこそ茶の湯の「見立て」であろう。

 落ち着いて、のんびりのんきな
 「もやもやさまーず」が好きだ。 

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