一昨日、拝島駅構内の本屋さんで見つけた。
「ニーチェの言葉」。
開いて見つけた最初の言葉。
著書「力への意志」からだった。
「自分を尊敬せよ」。
そう書いてあった。流石だ。
自分を卑下する者は、人を卑下する。
僕がそうだから、間違いない。
自分を尊敬するのではなく、
尊大に見せようとする者。
これはコンプレックスが強い人だ。
自分に自信があったなら、尊大にはならない。
尊大な人は、必要以上に自分を誇示する。
けれど、こんな風に自分を分析したり、
反省したり、ラジバンダリ。(古い)。
それよりも尊敬せよと言う。
自分が尊敬する自分になれと言う。
大きなお世話かもしれない。
でも、かっこいいなと思う。
良い時のニーチェの言葉には切れがある。
毎日通う、新宿の朝の風景。
新宿国際劇場を横目に、裏道から甲州街道へ。
その手前に小さな映画館。
昨年唯一映画館で観た映画、
チェコのアニメを上映した映画館。
そこのポスターに目を止めた。
最初に見たのは、懐かしの映画「8・1/2」。
マルチェロ・マストロヤンニ主演、
フェデリコ・フェリーニ監督、音楽はたぶんニーノ・ロータ。
イタリア映画、黄金のトリオ。
その隣に見慣れないハンサムのポスター。
大きく「赤と黒」と書いてある。
映画のプログラムには同じスタンダールが原作の
「パルムの僧院」もある。
観てみようかなと、立ち止まった。
小六の時、新築の家で初めて自分の部屋が与えられた。
僕の勉強机の本棚には、父親の文学全集。
赤茶けた背表紙を時折眺めていた。
その中で気になったタイトルが「赤と黒」。
僕の人生は、もうそんなには長くない。
長年の宿題を片づける時期かもしれない。
「この人生と寸分違わぬ人生を、
永遠に繰り返す、そう思って生きよ」。
ニーチェ
0 件のコメント:
コメントを投稿