不思議な感じがした。
一昨日の夜のことだ。
新宿では激しい雨が降っていて寒かった。
それがみぞれに変わり、やがて雪になった。
雪になったら、寒さが少し緩んだ気がした。
気温が下がって雪になったのに、寒さが緩む。
それが不思議な感じだったのだ。
雨やみぞれだと身体が濡れる。
雪だとほとんど濡れない。その差だと気付いた。
18歳で東京へ出てきて、閉口したのは寒さだった。
晴れた日の夜のからっ風には参った。
新潟では経験したことのない寒さに感じた。
昼との温度差が、なおそう感じさせるのだろう。
一夜明けて、仕事へ出掛けようとした。
TVニュースは青梅線の送電線が雪で故障だと告げた。
やれやれ。
いつもより2時間遅れで拝島に着く。
ホームは人の群でごった返している。
普通なら始発だから必ず坐って行く。
叶わないので、先頭車両に乗り込む。
鉄ちゃんじゃないけど、先頭で線路を見るのは楽しい。
雪景色ならなおさらだ。
咲いたばかりの紅梅が雪を被って紅白になっていた。
玉川上水駅から、東大和市駅までの昇り道が楽しい。
江戸時代の人々は遊びが大好きだったらしい。
しかもお金の掛からない遊びが。
花見、月見、枯木見までしたそうな。
当然雪の日は雪見だったことだろう。
雪の日の朝に雪見をした。
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