「じゃあ、オラは帰るいやーー」。オレは言った。
昨日と同じ鬼怒川温泉駅から帰るつもりだった。切符もある。
「ひろし、東武日光まで行かねーーーか?」チカシが聞く。
「東武日光か・・・。行こかな・・・」。
60人乗りのバスに、20人強。贅沢だ。
最後部はサロンタイプになっている。
ジュウゼン、ヒロミ、恵司にオレ。
何故かオレを除いて、中学の時悪かったグループが最後部に集結。
「ビール飲むか?」ジュウゼンが聞く。
「おおっ、いいがか・・」「いいこっつあ」。
朝9時。アサヒスーパードライが胃に染みる。
「オラはさ・・。今、高血圧に、通風の薬飲んでるや・・・」。
「実はオラもら・・・」。「薬代もバカにならねーや」。
そんな会話が行き交う。オレも数年前から緑内障を患っている。
病気の話をしている内に、東武スクエアワールドに到着。
正直に言って、さほどの期待はしていなかった。
展示物そのものより、展示物に潜む不二家の「ペコちゃんを探せ」に
話題の中心があった。「ペコちゃん探すと何か貰いるがらや」。
「ウオーリーは居るがらか」。「いねーーや。ペコちゃんらや」。
総勢21名の双葉会は団体扱いで、説明役のガイドが付いてきてくれた。
国家か議事堂から、東京駅へ。サイズは全て25分の1だという。
それぞれオリジナルの建物が、改修されたり、ラジバンダリ。
いや補修や、清掃などによってオリジナルが変化する度に
修正を繰り返していると、説明があった。
しかも展示物それぞれの制作費が、5千万円以上。
数億のものもあると言う。
夜は建物の窓から明かりが漏れ、電車や車、船などのライトも点灯する。
あーー、ロマンチックらなーー。さぞかし綺麗らろーーーな。
「おい、ひろし!昨日カラオケで唄ってる場合らねかったなーー」。
「ここに夜来ればいかったのになー」。ヒロミとジュウゼンが言う。
最初はマジメに聞いていなかった説明も、良く聞くと面白い。
エンパイヤステートビル、クライスラービルなど摩天楼から、
世界遺産の旅に移る。最初がピラミッド。
ガイドさんの話に呼応して、オラが説明する。
「ひろしてば、適当なことばっか言ってるがらと思ったら、
説明と合ってたやーー。たまげた」。圭子が言う。
「オメはガイド泣かせらな」。ヒロミが言う。
「ばかいいやーーー!こっていいやーーー!」
を繰り返すオラに「ひろしが喜んでくいていかったや」。と恵司。
同級会で世界旅行へ行くとは思わんかったなーー。
(まだつづくがらやーーー)
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