僕のライバル。
レオナルド・ダ・ヴィンチ。
実は弾き語りの名手だった。楽器は竪琴。
当時の美術史家ヴァザーリはダ・ヴィンチをこう評した。
「レオナルドは優れた吟唱詩人でもあった」と。
イタリア・ルネッサンスについて調べていてわかった。
ダ・ヴィンチはイヴェントのプロデューサーでもあった。
彼の師匠、ヴェロッキオの工房は、絵画・彫刻・金銀細工
建築・甲冑製作・部屋の装飾・服飾製作・兵器製作・楽器製作
祭の準備等、あらゆることをこなした。
主な発注者は当時のフィレンツェの実質的支配者のメディチ家。
ヴェロッキオは、レオナルドの師として現在は知られているが、
彫刻家として当時から大家として認められていた。
ダ・ヴィンチの有名な手稿の中に、戦車のような兵器があるのも
当時の様子を反映している。ルネッサンスは戦争の時代でもあった。
彼は治水や灌漑など、土木事業も得意としており、
ダヴィンチが陣頭指揮を執った運河が、イタリアに今も残る。
ダヴィンチは年少の頃、役人にしようとした父親が、
ラテン語や数学の勉強をさせたが成果が上がらず、
父はダヴィンチを役人にさせることを諦めたと言う。
今で言う学習障害ではなかったかとの説もある。
画家になってからの活躍を考えると、人の才能とは分からないものだ。
その彼も、ミケランジェロやラファエロがローマ法庁で活躍した時期は
思うような絵の注文が来なかったそうである。
作品が優れていることと、人気は必ずしも一致しない。
万能の天才も例外ではなかった。
最近、僕のライバルは持ち上げられ過ぎだと思う。
偉大な天才もただの人だったはずだ。
「僕は不遇の天才」とブログには書いておこう。
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