2009年10月4日日曜日

1Q84

怖い夢を見なくなった。

 
実際には今でも見るのだが、
すぐに夢だと気づく。
そして「もう起きよう」と決意し怖い夢は終わる。

昔は怖い夢から起きることは難しかった。
目が覚めても、夢の中にいるような気持ちだった。
何度も何度も見た夢がある。

夜、知らない家の知らない部屋に入って行く。
人は誰もいない。
そして行きたくない暗い部屋へ向かうのだ。
最後に真っ暗な部屋に入って夢は終わる。

今考えれば、真っ暗な部屋は自分の
無意識の世界だったのだろう。
そしてよく考えれば、勝手に暗闇を恐れているだけで、
夢の中で危害に遭っているわけではない。
 

落ちる夢を見る人がいる。
ボクは見た記憶がない。
落ちる夢も落ちてどうなる訳でもないのに、
勝手に落ちていることを怖れている。
恐怖のほとんどは恐怖を感じる人の
心が生み出しているのだろう。

村上春樹の「1Q84」を読んだ。面白くて一気読み終えた。
パラレルワールドは先端物理学の世界では、
想定されていると、テレビ番組で見たことがある。
夢の世界はパラレルワールドみたいなものかも知れない。

故事に「酔生夢死」がある。とても好きな言葉だ。
高校時代の参考資料では「つまらい生き方」
などと書いてあったが、酔ったうように生きて
眠ったように死ぬならばそんな幸せはないと思う。

戦国時代の武将、上杉謙信も辞世の句で
自分の人生は「酔生夢死」だったと書いている。
当時そのような考え方が流行っていたと、新聞で読んだ。

でも、夢と現実の区別が本当につかなくなったら、
それは悪夢そのものだと思う。

 「遠くて近きもの。極楽。舟の道。人の中。」清少納言

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