怖い夢を見なくなった。
実際には今でも見るのだが、
すぐに夢だと気づく。
そして「もう起きよう」と決意し怖い夢は終わる。
昔は怖い夢から起きることは難しかった。
目が覚めても、夢の中にいるような気持ちだった。
何度も何度も見た夢がある。
夜、知らない家の知らない部屋に入って行く。
人は誰もいない。
そして行きたくない暗い部屋へ向かうのだ。
最後に真っ暗な部屋に入って夢は終わる。
今考えれば、真っ暗な部屋は自分の
無意識の世界だったのだろう。
そしてよく考えれば、勝手に暗闇を恐れているだけで、
夢の中で危害に遭っているわけではない。
落ちる夢を見る人がいる。
ボクは見た記憶がない。
落ちる夢も落ちてどうなる訳でもないのに、
勝手に落ちていることを怖れている。
恐怖のほとんどは恐怖を感じる人の
心が生み出しているのだろう。
村上春樹の「1Q84」を読んだ。面白くて一気読み終えた。
パラレルワールドは先端物理学の世界では、
想定されていると、テレビ番組で見たことがある。
夢の世界はパラレルワールドみたいなものかも知れない。
故事に「酔生夢死」がある。とても好きな言葉だ。
高校時代の参考資料では「つまらい生き方」
などと書いてあったが、酔ったうように生きて
眠ったように死ぬならばそんな幸せはないと思う。
戦国時代の武将、上杉謙信も辞世の句で
自分の人生は「酔生夢死」だったと書いている。
当時そのような考え方が流行っていたと、新聞で読んだ。
でも、夢と現実の区別が本当につかなくなったら、
それは悪夢そのものだと思う。
「遠くて近きもの。極楽。舟の道。人の中。」清少納言
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