2009年10月13日火曜日

やっぱり、まんま!

しろめしが好きだ。
麺も好きだが、同じ麺を365日食べたいとは思わない。
パンも悪くない。でも頑張って一日一回が限度かな。 

そう考えると、白米の偉大さが分かる。
毎日OK。一日3度でも全然かまわない。
刺身に合うのは日本酒だが、
もっとあうのは白米だ。
魚の旨味がより豊かになる。
寿司でなくても、白米で充分。

生まれが新潟県小千谷市。つまり魚沼地方である。
けれど自分では米の味にうるさいと思ったことはない。
それでも魚沼米は旨い。

高校時代の友人、小酒井くんが今年もお米を送ってくれた。
勿論、魚沼米の新米だ。
小酒井くんが知り合いの小千谷の農家から
直接買ったものを送ってくれているのだ。
美味くないわけがない。ありがたい。

たぶん、大学生の頃。車で長岡市の郊外を走っていた時、
巨大な看板を田んぼの脇道で見つけた。
そこにはアントニオ猪木そっくりのイラスト。
ランニングシャツ姿で、右手に箸、
左手には白米の入ったお茶碗。
そして大きな文字で「やっぱり、まんま!」。
端っこには長岡農協青年団の文字。
昔はこんなローカルな手作り看板を時々見かけたものだった。

友人の室橋くんと秋田を旅した時の事、
細い道の脇に「ドライバー、脇見をしても美人なし」の立て札。  
暫く行くと「美人多し。注意!」。
ともに地元の青年団作である。

「まんま」とは魚沼方言で白米のことである。
詩人の高橋睦夫氏は雑誌で「日本人の歴史は、
白米に対する憧れの歴史だった」と述べていた。
そしてこう続けている。毎日食べられるようになって、
お米に対する愛情が醒めてしまったと。
ちょうど結婚によって恋愛感情が醒めてしまうように。

「最後の晩餐」に何が食べたいか。
僕は迷わず答える。「菜飯」と。
「菜飯」は食用に作られた、大根菜を塩茹でにしておく。
それを冷飯と炒めるだけのチョーシンプルな料理。
味付けは塩胡椒にお好みで醤油を少々。
これが美味い。
 
あー、菜飯が食べたくなった。
でも、食用の大根菜って東京じゃ見かけないしな。。

「ぽろぽろ冷飯ぽろぽろ秋寒」山頭火

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