しろめしが好きだ。
麺も好きだが、同じ麺を365日食べたいとは思わない。
パンも悪くない。でも頑張って一日一回が限度かな。
そう考えると、白米の偉大さが分かる。
毎日OK。一日3度でも全然かまわない。
刺身に合うのは日本酒だが、
もっとあうのは白米だ。
魚の旨味がより豊かになる。
寿司でなくても、白米で充分。
生まれが新潟県小千谷市。つまり魚沼地方である。
けれど自分では米の味にうるさいと思ったことはない。
それでも魚沼米は旨い。
高校時代の友人、小酒井くんが今年もお米を送ってくれた。
勿論、魚沼米の新米だ。
小酒井くんが知り合いの小千谷の農家から
直接買ったものを送ってくれているのだ。
美味くないわけがない。ありがたい。
たぶん、大学生の頃。車で長岡市の郊外を走っていた時、
巨大な看板を田んぼの脇道で見つけた。
そこにはアントニオ猪木そっくりのイラスト。
ランニングシャツ姿で、右手に箸、
左手には白米の入ったお茶碗。
そして大きな文字で「やっぱり、まんま!」。
端っこには長岡農協青年団の文字。
昔はこんなローカルな手作り看板を時々見かけたものだった。
友人の室橋くんと秋田を旅した時の事、
細い道の脇に「ドライバー、脇見をしても美人なし」の立て札。
暫く行くと「美人多し。注意!」。
ともに地元の青年団作である。
「まんま」とは魚沼方言で白米のことである。
詩人の高橋睦夫氏は雑誌で「日本人の歴史は、
白米に対する憧れの歴史だった」と述べていた。
そしてこう続けている。毎日食べられるようになって、
お米に対する愛情が醒めてしまったと。
ちょうど結婚によって恋愛感情が醒めてしまうように。
「最後の晩餐」に何が食べたいか。
僕は迷わず答える。「菜飯」と。
「菜飯」は食用に作られた、大根菜を塩茹でにしておく。
それを冷飯と炒めるだけのチョーシンプルな料理。
味付けは塩胡椒にお好みで醤油を少々。
これが美味い。
あー、菜飯が食べたくなった。
でも、食用の大根菜って東京じゃ見かけないしな。。
「ぽろぽろ冷飯ぽろぽろ秋寒」山頭火
0 件のコメント:
コメントを投稿