2009年10月23日金曜日

秋刀魚の味

 映画を見る機会が減った。
 映画と言ってもほとんどがビデオだが。
 それが、減った。

 10年前までは、レンタルビデオ屋に通っていた。
 大学生の頃は、早稲田松竹、パール座など名画座に出掛けた。
 高校生の時、映画は一番の娯楽だった。
 中学校の時は、映画を見ることが一大イベントだった。
 映画館のなくなった片貝町では夏になると、小・中学校の体育館で
 名画上映会があったのだ。

 「宇宙大戦争」「四谷怪談」「アタックNO1」
 「唐獅子牡丹」など子どもから年寄りまで楽しめるラインアップ
 のため、書いてみるとメチャクチャな組み合わせだ。
 しかもその頃でもだいぶ古い映画だった。
 でも楽しかった。

 村上春樹が「遠い太鼓」というヨーロッパ滞在記の中で、
 ギリシャの小さな島の映画館のことを書いている。
 読んでいて、小学校の体育館を思い出した。

 今年観た映画は映画はわずかに五本。
 この10年で最も少ない。
 「秋刀魚の味」「田園交響楽」「ベニスに死す」
 「不思議惑星キンザザ」「くじらとり」
 「くじらとり」だけ、ジブリ美術館のシアターで観た。

 「フェリーニの映画は大変なご馳走です」。
 かつてジョン・レノンはインタビューにこう答えている。
 確かに良い映画を観ると、お腹が一杯になる感じがする。

 新宿の劇場で「チェコアニメ映画特集」をやっている。
 行こうかなと思っている。

 「木の葉ふる空が秋になりきった」山頭火
 
 
 
 

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