ジャズを聞くようになったのは30歳頃からだろうか。
それまでは食わず嫌いだった。
同じ職場にいたI氏がそれを治してくれた。
ビル・エヴァンス、セロニアス・モンクに始まって
サラ・ヴォーン、マイルス・デイビス。
「だんだん、サックスが良いと思うようになりますよ」
言われた通りだった。
チャーリー・パーカーにジョン・コルトレーン。
クイント・イーストウッド監督の映画「バード」も観た。
チャーリー・パーカーの伝記映画である。
NHKで放送した、「ジャズの歴史」。たぶん英BBCの
制作だったと思う。いい番組だった。
村上龍が、ジャクソン・ポロックの画集に解説を書いていて
コルトレーンとの共通点を指摘していた。
彼らの共通の特徴は「埋め尽くし」だと。
上手いこと言うなと感心した。
破滅型の天才という点も共通している。
コルトレーンはドラッグ中毒、ポロックはアル中だった。
コルトレーン、ジャニス・ジョップリン、ジミ・ヘンドリックス。
みんな身を削るような音を創り出して、早逝した。
良いも悪いもそういう生き方しか出来なかったのだろうと思う。
ポロック、ゴッホもそうだ。
セザンヌやモネは老齢まで生きながらえて、
その作品は益々輝きを増した。
普通は晩年に作品の質が落ちる。ピカソも例外ではない。
技術が衰えるのでなく、制作の動機が減退するからだろう。
酔いどれの無頼派の画家、長谷川利行は
「芸術は人生に値するか」に対して
「人生は芸術に値するか」と言ったとか。
コルトレーンの「私のお気に入り」はいつ聞いてもいい。
ただし仕事中だと仕事を止めたくなってしまうけれど。
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